千葉県旭市のメガネ・補聴器専門店 共文堂の1級眼鏡作製技能士と認定補聴器技能者の二刀流店主の宇野です。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
フレームが壊れたり、レンズ交換で、以前のフレームに入っていた余ったレンズを他のフレームに入れたいとご希望するお客様がいらっしゃいます。フレーム交換で、今まで使っていたフレームと全く同じものなら、問題ありません。しかし、違うフレームに入れることは、基本はあまりお勧めいたしません。レンズには中心があり、それを目の上にきちんと合わせて作ります。フレームを交換するとその中心がずれて見え心地に影響してしまいます。特に度数の強い方や、乱視の強い方、遠近両用などをご利用の方は、少しのズレでも違和感が感じやすくなるのです。また、従前より少し小さなフレームに入れるので、掛け心地にも影響が出る場合があります。それでも枠替えを希望するお客様には、デメリットを十分にご説明させていただいてからなるべく悪影響の出ないフレームをご案内しています。
フレーム交換、(枠替え)を手擦り(手作業)で行いました。
今回はデザインがかなり似ているフレームがありました。サイズも53ミリ幅のフレームに入っていたレンズを、52ミリ幅のフレームに入れます。通常は、専用の機械でレンズをカットするのですが、サイズがほんの少しの違いのため、手作業でレンズ交換します。
↑今回入れ替えるフレーム。産地鯖江の日本製のジャポスタ。
↑フレームに入っていたデモレンズ(フレームのブランドやサイズがプリントされている。)に、入れ替えるレンズを重ねると、ほんの少しだけレンズが大きいです。
↑今回入れ替えるレンズは遠近両用レンズ。遠近両用レンズには、かくしマークが入っています。
デモレンズに水平ラインを入れて、レンズの軸がずれないようにかくしマークと水平線を合わせてレンズの周囲にカットするラインを入れます。
↑黒い線のところまで削っていきます。今回のレンズは薄いレンズでしたので、手作業ができますが、厚いとなかなか難しくなります。
↑ハンドエッジャーというダイヤモンド砥石の機械で手作業で削ります。通称、手擦りと言っています。慎重に削っていき、その後フレームの溝に合わせるため、ヤゲンを立てていきます。
↑完成しました。中心のズレもごくわずか。レンズの軸も問題なく加工できました。